2020年のNPO法人フードバンクうつのみやを一言で表すと「無我夢中」でしょうか…。
　とにかく「新型コロナウイルス感染症」に振り回された1年でした。

　2020年2月頃から徐々に事務所にお越しになる方が増え始め、3月末には食品倉庫が空っぽに…。
　このままではフードバンク活動を継続することができない…と、急遽プレスリリースを行いメディアに現状を発信していただくことで、食品寄付量が増加し持ち直した経緯がありました。
　食品の取り扱い量（入庫・出庫共に）、食品提供希望者の相談件数がどちらも2019年比で約3倍になりました。

　2020年4月～5月にかけては緊急事態宣言が発令（活動を継続するか否かをスタッフ会議で話し合いました…結果継続することを選択しましたが、宣言中にお叱りのお電話をいただいたこともありました…）され、解除後に開始されたのが「きずなセット提供活動」でした。
　元々は2019年10月12日の台風19号で被災された方への食品支援活動として始めた事業でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響の大きさを感じ、食品支援事業として継続する決断をしました。

・2020年2～4月 台風19号で被災された方へのきずなセット提供活動（栃木市・宇都宮市）
・第1回 2020年6月13日「宇都宮大学の学生を対象にきずなセット配布会」
・第2回 2020年7月4日「栃木県内の学校に通う学生を対象にきずなセット配布会」
・第3回 2020年8月1日「栃木県内5つのフードバンク団体が連携しての同日6か所での食品配布会」
・第4回 2020年8月28・29日「コロナの影響を受けて困っている全国の方を対象に宅配便でのきずなセット配送」
・第5回 2020年10月9・10日「コロナの影響を受けて困っている全国の方を対象に宅配便でのきずなセット発送」
・第6回 2020年10月31日「コロナの影響を受けて困っている栃木県内にお住まいの学生へのきずなセット提供、及び生活相談会」
・第7回 2020年11月26～28日「コロナの影響を受けて困っている栃木県内にお住まいの1人親・学生への宅配便でのきずなセット発送」

　今年1年は「支援企画が終わったら、すぐ次の企画の準備」、常に「無我夢中」で活動していた感じです。

　今年1年間で提供した総数は約1500セット。1セット約6㎏ですので、およそ9トンの食品を「きずなセットのみ」で提供したことになります。
　きずなセット以外にも上記の通り、食品の提供を求めて事務所にいらっしゃる方が約3倍になったため、食品の取り扱い量も増えました。

　それでも活動を継続することができたのは、偏に皆さまのご支援・ご協力があったからです。
　増えたのは相談者と出庫だけではなく食品の寄付（入庫）も増えたためです。
　食品の寄付にご協力くださった皆さまに心より感謝申し上げます。

　食品の取り扱い量・相談件数が増える中、食品倉庫が手狭になっていたり、慢性的な人手不足ではありますが、現状の様子を見る限り来年以降もコロナが収束するとは思えません。

　フードバンク活動は私たちの力だけでは継続することができません。食に困っている方を支援するためには、引き続き多くの皆さまのご協力が必要です。
　活動資金のご寄付・ボランティア活動への参加、食品のご寄付など、2021年もご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

　年明けは1月5日（火）から通常営業を開始します。
　更に、2021年1月16日（土）12:00～16:00に当団体泉が丘支所にて「第8回きずなセット提供活動」を実施します。
　詳細は後日改めて発信させていただきます。

　2020年12月25・26日の2日に渡り、食品倉庫内の大掃除を実施しました。
　食品の取り扱い量が増え、倉庫が手狭になったことから、不要な物を処分し食品保管スペースを広げるためです。
　予想以上に多くの廃棄物が出ましたが、食品倉庫は綺麗になりました。
　両日共に約10名の方が大掃除のお手伝いに来てくださいました。ご協力ありがとうございました！